北海道星撮りキャンプツーリング6日目前半~摩周湖の朝と素敵な出会い~

まとめ https://ichikawa-cgt.at.webry.info/theme/24b4d613eb.html


3時頃また人が来て、この人は朝日を撮る方だった。

そろそろ自分も起きるかと起きて場所取りと構図決め。

ここは朝も素晴らしい。

というか朝が素晴らしい。

以前に来た時凄く幻想的な霧の摩周湖が見られた。

https://ichikawa-cgt.at.webry.info/201301/article_2.html


摩周湖には小さな島がある。カムイシュ島というらしい。

これがとても良い。

小島を入れたくて広角で準備した。

広角だと島が小さくなってしまうのが残念。

設定をしていたら続々と人が来て、15人くらい集まった。

中にフィルムの方がいて一生懸命露出をあわせていて、興味深かった

フィルムは気になるが、撮れる枚数も少なくデジタルに比べ難易度が高そうで手を出せないでいる。


フィルムの方ともう一人お友達の方の掛け合いが面白くて笑ってしまった。

「一日1枚だけ撮って一週間で満足のいくものが撮れる?」「無理だよー」と言っていた。

自分は星を撮るとき最初数枚は調整のために撮るのでそんな条件ではとても無理だと思った。

もう一人気になる方がいた。

人が増えて、邪魔な寝袋などをバイクに片付けに戻った時、ちょうど展望台に来た方だ

挨拶したら「どこから来たの?バイクで?」と質問された。

地元の方のようだ。

こんなところで毎日撮れるなんて羨ましい、数年に一回じゃ摩周湖の良さを上手く撮れない、と自分の腕の無さを置いて愚痴ってしまった。

そうしたらその人は「摩周湖は毎日違う。その時々で摩周湖の良さを引き出してあげれば良い。」

「例えば」、と白い花を指しその人は続けた。

「この季節に咲くこの花を摩周湖と写すだけでもその時の摩周湖の良さを引き出しているよ、それで良いんだ。」

と仰った。

なんだかそれがひどく心に響いて、やってみようと思った。

高倉健みたいな妙に迫力のある人だった。


その人は展望台の上の段、私は下の段だったのでそこで別れた。

雲海は弟子屈町を覆っていたが摩周湖には流れてこなかった。

弟子屈の雲海。

ちょっと少ないがあれが摩周湖に流れてくるかも、と地元らしい方が言っていた。

右下の小さい木みたいなのに咲いている花が、さっき会った方が言った白い花。

DSC_8496.JPG

雲海摩周湖に来るかなあとわくわくして待っていたがその気配もない。

今日はだめだねー、誰かが言った。

残念。

三国峠と同じく、今回の旅は雲海に縁が無かったようだ。

太陽が昇り始め、雲も綺麗に照らされて私を含め、何人か撮り始めた。

左側の川みたいな流れは風紋という、風が作る湖面の流れ。

時間を追うごとに形が変わり不思議だった。

おー、良いなあと撮っていたが、ベテランぽい人達は写真を撮らないので不思議だった。

なんだ、ここは注目するところではないのかと恥ずかしくなったけど、こちとら数年に1回しか撮れないので撮っちゃう。

小さい小島を入れたくて広角を使ったが、そうすると太陽が小さくて迫力がないので60mmにかえた。

こっちの方が良い。


こんな感じで太陽が雲から出だしてもフィルムの方はただ1枚しか撮らなかった。

正直朝日の撮り方は知らないが登っていく様や、山や雲から出だして登っていく中、表情を変えていく様を撮れば良いと思っていた。

摩周湖は湖面に風で細波がたつ。

夜撮影をしていて川のような流れの細波を見て川があるかのように感じた。

太陽がその細波に映しだされると。とても面白い形になっていった。

良い写真とは言い難いがその移り変わりを見るのは面白かった。

2時頃星を撮りに来た人が帰り支度を始めたので少し話した。

森林キャンプ場でテントを張って今日も撮るかもと言っていた。

どうか良い写真が撮れますように。


私はこの後いよいよ世界遺産の知床に向かう予定。

その前にトイレトイレっと第二展望台のトイレで用を済ませ、荷作りしていると男性が来たので挨拶した。

そうしたら第3展望台で少しお話をした方だった。(白い花の人ではない)

少し話して「フィルムの方がそばにいて勉強になりました」と伝えたらフィルム撮影の〇〇さんを紹介するよと言われた。

なんでも北海道新聞社の写真コンクールで写真道展大賞・環境大臣賞を受賞した方らしく、今日来ていた何人かも集まり、この後写真談義に花を咲かせるらしい。

そんなすごい人達の中、ニワカ者の自分が入るのは気が引けるので「今日遠くに行くのですみません」と断ろうと思ったが知床はここから100キロくらい。

意外に近く、言い訳にはならないかもと頭の中でウロウロする。

いや本州だと100kmは遠いんですが、北海道はだいたい〇〇㎞は〇〇分で行ける。100kmは100分なので近い方。

とても光栄なこと、良い経験ができるチャンスなのはわかっているが、はっきり言って自分は勉強不足で会話に入れなくて肩身が狭いだろうなあと考えていた。


するともう一人、お仲間の方が来てフィルムに興味あるみたいだから〇〇さんにこの人紹介してあげてとなった。

そこまでしてくれたらもう断れない、これは困ったぞと思ったが、断れる雰囲気ではないので宜しくお願いします!と良い笑顔を作ってお願いした。


更に一人お仲間らしき人がいらした。

フィルムの方と一緒に撮っていた漫才みたいなやりとりをしていた人だった。(以降Aさん)

紹介してくれた人は仕事で帰ってしまい、3人で〇〇さんを待つことに。

どんな人だろうと思っていたら白い花の話をしてくれた高倉健ぽいあの人だった。

お名前は水谷晃さん。

今回ブログにお名前を載せて良いものか迷い、でもぜひこの人のことを知って欲しいと思い、電話をしてお名前掲載の許可を頂いた。


話をしてああ君かあ、と分かって貰え、みんなで水谷さんのギャラリーへ。

ギャラリーは摩周湖をおりてすぐの所にあった。

入ると壁一面に大きく現像された写真が。

ゆっくり見てってねと言われ一枚一枚見ていく。

一緒に撮ることの多いAさんが丁寧に解説してくれた。

この人は父にちょっと顔が似ていて緊張が少しほぐれた。

面倒見の良い人でとても有難かった。

水谷さんはお茶やお菓子をご用意くださった。

摩周湖に周囲の山々が綺麗に鏡面に映っているのに手前の白い花に焦点が合っている写真が目にとまった。

これが僕に言ってくれた撮影の仕方ですね、ここまで綺麗に鏡面になっていると摩周湖にピントを合わせたくなりませんか?と水谷さんにたずねる。

「なる、でも我慢する、それにこの花は普通一輪二輪で咲く花なんだ。

だからこう花が集まってるのは珍しくてそれをこう広角でとって花を大きく見せたかった」と仰った。

こういう取捨選択は写真を撮っているとあると思うが、どこに焦点を当てるかでがらりと印象が変わるなあ。


他にも色々と摩周湖の春夏秋冬の写真を撮ったときの心境や状況を教えてくれた。

水谷さんは毎日摩周湖に通っているそうだ。もう摩周湖マスターである。

そういえばこの記事の最初に昔の摩周湖の記事のリンクを貼ったが、あの時朝あった人も水谷さんじゃないかと思った。

あの方のお顔は覚えていないので自信はないけどご年齢はそんな感じだったと思う。


雲海が摩周湖に流れ落ちる写真はその流れが伝わってくるし、新聞社の大賞をとった写真は二筋の太陽の光が1つに結ばれ摩周湖の中にぽつんとあるカムイシュ島(中島)に導かれるように繋がっている、他の写真もどれも信じられないくらい美しかった。

大賞の写真はこちらの第3部(ネイチャーフォト)でご覧になれます。

http://www.doshakyo.org/2019_contest/douten_66th.html


他にも氷の不規則な割れがマティスのダンスの様に人が手を繋ぎ踊っている様に写っていたり、摩周湖周囲の紅葉がセザンヌのタッチの様に濃厚に写っていたり絵画のようだと思った。

友人に写真集を見せると同じようなことを言っていて、やっぱりそういう写真家の強い意図は伝わるんだなあ。

自然が作る、移り変わるそれらを絶妙なタイミングで切り取るのはどうしたら出来るんだろうと不思議だった。

はっきり言ってカルチャーショックだった。

それを質問した訳ではないが、会話から察するに毎日摩周湖に通っているのと、自然の動きの観察の蓄積が、タイミングを読む力をつけて技術の上に積み重なったからのように思えた。

あとは根性と情熱。腰まで雪に埋もれながら進み、数時間待ってようやく満足できる1枚を撮ったという話を聞いた。

本当に摩周湖の自然が好きなんだなあ。

それから、どの写真も本当に撮りたいものだけを選んで他は切り捨てるという撮り方が多かったように思える。

最近編曲で自分は無駄に音を入れてしまうと感じていて、そういう取捨選択を見習いたいなと思う。


星撮りは星が流れないようできるだけ広角で撮るので、そういう切り取る作業はレンズの都合上しにくい。

もちろんやるにはやるが限界はあり、そういった事のぎりぎりの取捨選択をする機会は少ない。

 自分にはそれが圧倒的に足りないと思った。

 昔タムロンの70-300ズームレンズは持っていたが、月を撮ったりオリオンの星雲を撮って満足して、その後友人に売ってしまった。

実はこの前の誕生日に友人に70-300mの中古のズームレンズを貰って、今そのレンズでの撮り方も勉強している。

これを持ってまた摩周湖に行きたい。 


これは別れ際に水谷さんに言われた言葉だが、今後は知床から根室に向かうと言うと、「また会うかもね。摩周湖は人を惹きつけるから」と言っていた。

今ならあの言葉の意味がわかる。凄くいきたい。

そう言えば前回と今回の旅で同じ所に行ったのは摩周湖だけだった。(苫小牧はフェリーの到着場なので除く)


コーヒーやお菓子も頂きながらみんなで写真の話に花を咲かせた。

楽しかった。

そこで聞いたが摩周湖の小島、カムイシュ島はこんな感じで湖底から生えていて、その高さなんと240mらしい。

どうなったらこんな島ができるんだろう。

カムイシュカ.png


集まった皆さんはAさん以外北海道に住んでいるわけではなく、色んな県から集まって来ていると言うことだった。

Aさんも前は別の場所に住んでいたが北海道の自然に惹かれ移住してきたらしい。

良いなあ、いつか北海道に住んでみたい。


別れ際、どの写真も好きになったので水谷さんの写真集1巻2巻を買わせて頂いた。

それを見ていればいつでも今日のことを思い出せると思った。

ポストカードもサービスして頂き、Aさんもご自身が撮った、金色に輝く、摩周湖に浮かぶ小島のA3(ダジャレではない)の写真を二枚も下さった。

これは今はレッスン室に飾ってある。

一番右がAさんの写真でそれ以外は水谷さんの作品。

水谷さん.jpg

水谷さんの写真集やAさんの写真は摩周湖のお土産として道の駅で売って欲しいなあ。

確認できなかっただけでもしかしたら、売ってるのかな。

他の方の写真は見られなかったが、きっとみんな凄い写真を撮るんだろうな。


最後にバイクに乗るとき、こけそうになり助けて貰うという最高に恰好悪い形で皆さんと別れたが、この日のことはずっと忘れないな。

最後は奥さんもお見送りに出てきてくださったが、今回お名前を掲載する許可をもらえないか電話をしたら「ああ、バイクの人ね」と覚えていてくださって嬉しかった。

こけそうになったのが印象に残って良かったかもしれない。

それからブログに掲載するということで今日の電話でこちらの素性も説明したら、奥さんが「今浮かんだことだけど、いつかギャラリーで演奏できたらいいね」と提案してくださった。

良いなあ、水谷さんの写真のそばでギターを演奏して、皆さんに聞いてもらえたら最高だろうな。

私は体調不良やレッスンで伝える事の追及や自分の教本つくりで今演奏は休んでいます。

そんな状態なのに有難いことに数件演奏のご依頼を頂いていて、今先延ばしにしているのですが、教本ができたら、すぐには難しいですがまた演奏を再開しようかなと考えています。

ただ、自分に目をかけてくださった先生、先輩や友人に相談もせず、勝手に一度やめたので、仕事として演奏をやるかはわかりません。

いっぱい練習せねば。


皆さんと別れたのが朝8:30頃。

1時間半もお邪魔してしまった。

埼玉に帰ってからお手紙とお礼の粗品をお送ったが、また直接会ってこの日のお礼を皆さんに言いたい。


朝起きると水谷さんは今日も摩周湖で撮ってるのかな、と想像して楽しくなる。


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