強弱を伴わないアゴーギクはペッパーのかかっていないステーキみたいなものだ

一昨日レッスンしている夢を見てそんな事を言っていました。
何故若干アメリカ風なのか…アホかな。
普段はこんな言い方しません!

ただ、レッスンしている夢を見出すと好調な証拠なので良い傾向です。
やっぱり薬は体に支障ない範囲で飲まないとダメかもしれません。

先日津田沼教室で場所を使わせて頂いているギャラリーのオーナーさんから「皆さん上手になりましたねー」とお褒めの言葉を頂戴しました。
ここ数年の目標だったのでとても嬉しかったです。
しかしですね、みんな上手くなると弾く曲がみんな長く複雑になってくるわけで、それだけレッスンも大変になりますし時間配分も難しくなります。
うちの教室はどんなに上手くても必ず最低ハトニイホヘ長調の音階練習はレッスンにいれますし、最近は平行調、同主調、主音、導音、属音等も1回のレッスンに付き1つずつ説明してなんとなく覚えてもらっています。
小学3年生の子に主音の説明をしたら「主音てどう弾くのー?」と鋭い反応が返ってきました。
「その時その時で弾き方は違うよー」と返答しましたが、これからその子なりのその時その時の弾き方を学んでもらう布石にはなったと思います。
上手い人のミスは気が付きにくいのでとても集中力が必要ですし、100小節を超えると1回聞いただけだと力不足から集中しても見逃してしまう箇所がどうしても出てきてしまいます。

そこでレッスン時に必要だと感じた方には演奏を録画・録音して送って頂き、それを聞いて改めて細かくコメントをする事を試験的に始めました。
一応書いておくと無料です。
私の勉強にもなるので。
そのうち長く細かいパッセージの多い曲でも1回聞いただけで「何小節目はこれこれこういう理由でこういう表現が望ましいかもしれません」みたいなことを全ての箇所で淀みなく言えるようになりたいものです。

対象はひとまず技術はある程度足りていて、ちゃんと弾けているけど表現の形が作りきれていない方です。
曲で言うと武満徹さんの曲やジュリアーニの大序曲クラスかなあ。
発表会前はもっと範囲を拡げたいです。
自分が対象外だと落ち込む方も居るかもしれませんが、この前の第2回ネットで発表会で演奏した方々は当時これを行っていませんでしたのでそれでも充分上達は出来ると考えて頂けると思います。
それにこちらから言わなくても、もし演奏を送って下さったら無碍にはしない、はずです。

録画だと指の動かし方など技術的な事にも触れられるので良いのですが、録音でも表現の学習には役立ちますのでご都合の良い形式で大丈夫です。
送り方はGoogle DriveにアップロードしてそのURLを送って頂くのが良いかもしれません。
リンクを取得の際、閲覧者を「リンクを知っている全員」にしてURLを送って頂くと、データ自体を送らなくても録音録画が視聴できます。
こんな感じです。

40小節の曲について書くのに2時間以上かかったし、正直もう挫折しそうなので続くかわかりません。
義務化せず好調な時だけ行うとか制限つきになるかも。

これをすると楽曲分析や自分が曲をどう弾きたいかと言うアイディアが生まれるようになったり、フレーズの雰囲気を感じる能力が育つので、できれば続けたいんですが。

例としてはこんな感じです。

〇21、25小節 6弦レをpを置いて消音してしまい、音が切れています。

Pを浮かせてアポヤンドする事を目指しましょう。

上手くいかない場合、第3関節からimを曲げようとすると上手くいくかもしれません。

〇45小節 2拍目裏の3弦のㇻを弾いていません。

・50-53小節

高音のバランスよくなりました。

ただ、アクセントのついた音を大事にするあまり、低音「シラソラファレ」の1回目のㇻが伸びて流れが悪くなっているので気をつけましょう。

〇61小節  6拍目の低音良くなりました。

最後のㇻのトレモロも大事にしてみてください。

そのためにソシラを多少ゆっくりにしても良いです。

それをすることで62小節から前に向かう弾き方にも良い影響があると思います。

アゴーギクの速くしたいなら遅くするにあたります。

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別の方だとこんな感じです。
こういう感じでレッスンしていたら自分でフレーズをどう弾きたいかしっかり考えるようになって、そのうち独力で自分がしっくりくる表現ができるようになるっぽいです。

3小節目4拍目に移る前が少し切れています。

 意図的に音を切っていたらそれを活かすためもう少しだけ4拍目を大きく弾いてみてください。

音が切れることでタメを感じさせますので、次の音はタメの分大きくすることで音を切った意味が効いている人に伝わります。

意図的でないならここはフレーズの途中なので繋げて弾く事を目指してみてください。


7小節目3-4拍目レファでクレッシェンドしてみてください。

8小節目ピウフォルテ(さらに強く)はできていますが、いきなり大きくなってしまい、フォルテの必然性があまり感じられないかもしれません。

7小節レファでクレッシェンドすることで、8小節目のフォルテが活き、更にそこからのデクレッシェンドの幅も増え、効果的になるかと思います。


12小節2拍目レから3拍目シに向かうのがやや遅れています。

次のシ→シ♭→シ♮で終始する、その直前の箇所なので、最後に向かう流れが淀まないようにしてみてください。

技術的にはレの時点で35弦、44弦に準備してポジション移動左から右へ落ちる動きで綺麗に繋がると思います。。

もしレを遅らせたい場合、3拍目裏からのクレッシェンドをしっかり行い、次のスビトピアノ(突然弱く)もぜひ実践してみてください。

12小節34拍目そして13小節1拍目の半音進行的な3つの和音を際立たせるための事前演出として「遅れる」がタメとして機能すると思います。


13小節24拍目 比較的同じ音量で弾いていると思います。

3つ並んだ4分音符をそう弾くと重く感じる傾向があります。

楽譜通り、ピアノからのクレッシェンドを行い14拍目のゴールであるファに向かってみてください。

その場合4拍目にテヌートをかけゴール直前のタメを作る事も有効です。

何かの結果発表で長いドラムロールが流れますが、あれは緊張感がだんだん高まってきますが、焦らすという意味で、ある場面でテヌートは似た効果を発揮します。

それで聞く人はファに到達した時に解放感のようなものを感じます。


18小節 3拍目ファは伴奏のアルペジオですが、ここが切れるとメロディーのレーーードも切れたように感じてしまいます。

3拍目で42弦、31弦に準備する部分練習をしてみてください。

繋がった方が良いと思いますが、もしファを切りたい場合、2拍目のㇻも切ってみてください、ラッ、ファッとスタッカートが続くと統一感が生まれ表現として違和感が減ります。


24小節 ここはとても難しい箇所です。

ピアノ(弱く)なのにアクセント(その音を強く)が付いています。

方法1:アルペジオにしてシだけやや強く弾く(強すぎると雰囲気が崩れます)

方法2:メロディーであるシも弱く弾くが、出せる中で一番きれいな音で弾く

アクセントですが、単に強調するために大きな音を出すだけでなく、弱くてもとても綺麗な音で弾く、ビブラートをかける、テヌートをかける等も聞く人にその音を印象付ける事が可能で、強調するの枠組みに入ると私は解釈しております。

それが方法2にあたります。

今回は3拍伸ばすのでテヌートは間延びするため相応しくなく、綺麗な音、ビブラートが適切かと思います。

ビブラートはノーマルと時間差両方とも向いています。

方法1が一般的な気もするのでお好みの弾き方を試してみてください。


27小節 ここはこの曲で唯一フォルティッシモ(極めて強く)が書いてあります。

演奏もその方向でお考えのように感じました。

現在フォルテくらいでは弾けておりますので、更に強く弾くのが難しい場合、26小節のクレッシェンドから右手を下駒側に徐々にずらして硬い音にしたり、26小節2拍目のmfをやや弱くしてからのクレッシェンドで相対的に大きく聞こえるように弾いてみてください。


30小節 3拍目がやや伸びていますがドレミファと2度ずつ階段状に上がっている所なので、流れを壊さないよう3拍目レは伸ばさない方が良いかもしれません。

4拍目ミはやや伸ばしても次の1拍目へのタメとして認識されやすいので、もしここでrit.やテヌートをかけたい場合そちらがお薦めです。


34小節 2拍目からリピートで頭に戻る箇所です。

1拍目で1小節目からの演奏が1度終わり、新しく始まる箇所ですので大事に演出してみてください。

書いてあるピアノ(弱く)からのクレッシェンドやドルチェ(柔らかく)を守るだけでなくドレミは2小節目のファに向かっているということ明確に意識して弾くと流れが作れると思います。


3840小節 録画ではメゾフォルテ(やや強く)と書いてある39小節がやや弱くなっています。

意図して弾くなら全く問題はないです。

その場合前のミに減衰を合わせてみてください。

現在の演奏だとレが小さすぎてミからの繋がりが薄く感じます。

楽譜通り39小節をメゾフォルテで弾くなら、最後の40小節目の和音を減衰を合わせて弾いてみてください。

減衰を合わせる:ギターは音を出したら音量は減衰していく。自動でデクレッシェンドしていくようなものです。

前の音を弾き音は減衰していきますが、次の音を、弾く直前に鳴っている前の音の音量と同じかそれよりほんの少し大きく弾くことで自然な音の繋がりが生まれます。

39小節の和音はサブドミナントマイナーと言われ、一般的に使われる曲の材料とは少し違う和音を使っています。

ここにmfが書いてあるのは「せっかく工夫した和音を使ってみたから、ちょっとだけ目立たせて欲しいなー」と編曲者の方が考えたのかもしれませんね。

この曲は詳細に演奏記号が書いてあります。

もちろんそれを守らず自由に弾いて良いと思います。

ただ、ここまで詳細に書いてあるのは、編曲者の方が、こう弾くとメロディーに付けた和音を活かせるのではないかと考えた結果かもしれません。

演奏記号は、この曲を弾くにあたっての編曲者からのメッセージとしてもう一度確認してみてください。


細かく書いていますが、この方もすんごい上手いんですけどね。
そんな感じでいつまで続くかわからない新しいレッスンサポートの紹介でした。

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